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4月から従業員が辞めやすくなるよ!(2025.4.1)


私がサラリーマンをしていた20代の頃は、自己都合で会社を辞めると、いわゆる失業保険をもらうには3か月待たなければなりませんでした。


そして3か月間も無職でいられないので、さっさと転職活動をして、次の職場を決めたものです。


ところがそれが、この4月からは1か月で失業保険がもらえるようになるのです。

これは雇う側=会社にとっても緊張感を持つべき改正です。


というのも、この改正は労働者が会社を辞めやすくなる改正だからです。


わずか1か月で失業保険がもらえるとなれば、無収入の時間がそれだけ短くなります。

3か月待たされた私の時代なら、「3か月無収入は難しい。早めに就職を決めなくては」となり、ある程度条件面に妥協してでも就職を決めたでしょう。

また、辞めるかどうかの決断も、次の就職がすぐ決まりそうもないなら踏みとどまって、会社に残った可能性があります。


今回の改正は、この期間を1か月にしてしまうのですから、当然労働者は辞めやすくなり、またじっくり次の会社を選定することでしょう。


ただでさえ人手不足で労働者側のバーゲニングパワーが上がっている中、さらに会社を辞めやすい方向に改正が加わるわけですから、今まで以上に労働者の確保に神経を配らなければなりません。


私が20代の頃、学生時代の友人は当時もてはやされていた「契約社員」としてとある企業に入社しました。

当初は「最初は契約社員だが、期間満了時に特に問題がなければそのまま正社員だよ」と説明されていました。

しかし、ご想像の通り、そのような口約束は守られるはずもなく、契約期間満了とともにお払い箱。

表面上の理屈は「業績が振るわなかった」ですが、まあ間違いなく計画的な雇止めですね。


友人は貴重な時間を浪費してしまったわけです。

20年前ならこういうこともまかり通ったのでしょうが、今はもう同じノリで雇用したら、たちまち人が来なくなります。

フェーズは完全に変わりました。


おそらく今後はAIなども活用して「人を雇わない」商売の仕方が模索されていくでしょう。

これは是非の問題ではなく、自然とそうなっていくという話です。


と同時にそういう時代になっていくからこそ、賢く人を雇い、定着させることに成功した会社はより有利な活動が出来るようになるのでしょう。


限られた資金でいかに人を雇い、あるいは雇わないで事業を進めるか。

知恵が求められています。


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