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任意継続と国保、結局どっちが得なの!?(2025.3.27)


先日、たまたま知り合った方から「自分は健康保険を任意継続にしてるんだけど、2年目もこのままでいいかな?」と尋ねられました。


この「任意継続」か「国民健康保険」か問題は、時々訊かれます。

そしてその答えは「分かりません」一択なんです。

これは人によりけりでして、一般論としてどちらがお得かというのは何も言えないんですね。


ではその「人による」場合に、どのような着眼点で「自分はどうしたらいいか」を判断するか、それをお伝えしておきましょう。


着眼点1

退職時の標準報酬月額はいくらだったか

全てはここからです。任意継続する場合の保険料はこの標準報酬月額で決まります。まずここを確認しましょう。

協会けんぽに加入していた方は、その月額が32万円を超えているかどうかをチェックしてください。

なぜなら協会けんぽの場合、任意継続の保険料上限が決まっていて、標準報酬月額32万円が上限(2025年4月から)だからです。

つまり退職時の標準報酬月額が65万円だったとしても、任意継続時には32万円を元に計算されるので、だいぶ安くなるのです。


着眼点2

扶養家族はいるかどうか

国民健康保険には扶養の制度がありません。したがって扶養家族がいるとその分だけ保険料がかさむことになります。

ですから国保か任意継続かを検討するときは、扶養家族の有無が決定的に重要になります。

扶養家族がいるなら任意継続がお得な可能性が高まりますね。


着眼点3

退職後1年間の収入はどうなりそうかチェック

これは国民健康保険の保険料が前年の所得を基準とするため、もし退職1年目の収入が少ない場合、2年目以降の保険料はグッと安くなる可能性があるのです。

この場合は、1年目は任意継続、2年目は国保という切り替えが合理的になる可能性があります。


着眼点4

会社で加入している健康保険は協会けんぽかどうか

多くの企業が加入している健康保険は協会けんぽですが、独自の健保組合で加入しているケースも珍しくありません。

そしてその組合ごとに独自の給付を用意していることがあります。

その内容によっては任意継続することの魅力が高まることもあるでしょう。

他方で、協会けんぽは任意継続の場合の標準報酬月額に上限がありましたが、組合によってはこういう上限がないこともあります。

任意継続が得かどうかは、加入している健保組合によっても結論が変わるのです。


上記のような着眼で、自分のケースでは任意継続が得なのか、国保が得なのか検証するといいでしょう。


手っ取り早い検証方法は、あまり難しく考えず、「自分が任意継続したら保険料いくらになる?」と直接電話で問い合わせることです。

国保についても同様に市役所や区役所に電話で尋ねましょう。

そして両者を比べて、どちらが安いか検証するのです。


このように人それぞれ結論がいくらでも変わるので、突然「どっちが得かな?」と訊かれても答えようがないんですね。



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